Hindi Urdu Flagship
最近こんなの見つけました。
The Hindi Urdu Flagship is an undergraduate program at the University of Texas at Austin designed for students who wish to achieve advanced professional proficiency in Hindi and Urdu while majoring in a wide variety of programs, including Business, Communications, Engineering, and Liberal Arts.

この言語教育プログラムの設立趣旨としては、様々な分野(とくに国際援助活動の医療現場など)において実用的な言語運用能力を備えた人材の育成にあるようです。まぁ実際はボリウッド好きの学生が字幕無しで映画を見たいからとか、在米南アジア系移民2~3世の学生が自身の言語能力をブラッシュアップしたいからとか受講生の動機・目的は千差万別かと思われますが。


それはさておき、ウェブサイトの内容がけっこー豊富です。

ルパート・スネル教授(英語で現在出版されているものの中ではおそらく最も広く用いられているヒンディー語教本『Teach yourself Hindi』の著者)が古巣のロンドン大学から移籍してきて教鞭を執っているだけあって、彼が著作権を持っている絶版書籍『Hindi and Urdu Since 1800: A Common Reader』(1990年、共著Christopher Shackle)がまるまる一冊分PDFファイルの形で公開されているほか、多数のヒンディー語教材・教本がオープンリソースとして提供されてます。

また、ポッドキャスト配信してる「Hindi: A Spoken Thesaurus」では、スネル氏本人が共演の女性ネイティヴ話者に次々と質問していく形式で、各回特定のテーマに沿った一連の語彙の用法や細かいニュアンスの違いについて説明してくれており、基礎語彙の理解にけっこー役立ちそうな内容となってはおります。
しかしながら、いかんせん会話が全てヒンディー語で行われる上にわりと自然な速度で交わされるため、どちらかというと、一通り基礎的な文法を理解し、耳で聴く分にも慣れてきたが、いざ何かを言おうとする段になって「なかなか丁度良い語彙が出てこない」、もしくは「用法や細かいニュアンスの違いが掴めず、ときどき不自然な言葉遣いになってしまう」ような段階の学習者が念頭に置かれているのでしょうか。少なくとも、扱われている語彙から一見して想像される単純さとは裏腹に、あまり初学者向けとは言えなさそうな内容です。

その他では、動画ファイルを用いた「Hamaarii Bolii」というコンテンツがわりと興味深かったです。カメラの前で様々なネイティヴ話者が一人ずつ登場し、いくつか文法トピックについて説明したり、電話や初対面の自己紹介など日常生活で用いられる具体的な言い回しについて時に演技をまじえながら教えてくれてます。講師など関係者以外にも、インド在住の一般人の、地域や年齢・性別、社会背景などの面である程度の多様性を組み込んだネイティヴ話者が揃えられており、それぞれがこれまでの人生を通じて体得・理解してきた言語規範に照らし合わせつつ思いつくままに回答してくれてます。もちろん、「普通は・・・・と言う、~~とは言わない」といった回答にとどまることも多く、必ずしも(学習者にとって有り難い)深く込み入った説明をしてくれるわけでもなく、また大して目新しくもない話のほうが圧倒的に多かったのですが、それでもいくつか特筆すべきことも。
たとえば「アープ・・・ホー」についてのトピックでは、標準文法の範疇からは決して正しいと言えないない「誤用」がネイティヴ話者の間で多く散見される理由について何人かが説明しています。多くがヒンディー語内部での地域偏差や近隣言語(とくにパンジャービー語)の影響を指摘してますが、さらにそれを踏まえたうえで、あえて「間違える」ことにより特別なニュアンスを付加する場合など(なんだか無駄に?)細かい点まで教えてくれてたり(これ)。あと、「ナマステー/ナマスカールの違い」のトピックも興味深かったです(とくにこれとか)。
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by ek-japani | 2009-12-22 15:10 | 言語


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