『BHOPAL :Barah Bajkar Panch Minute』
今月から週2回ほど、家から片道2時間電車に乗って通う仕事ができた。

それもあって電車の中で本を読む時間が以前にも増して多くなった。都心に出るまでは朝のラッシュ時に重なるので車中に立ったまま本を開く隙間も無いが、そこからは再び郊外への下り路線なので余裕で座って本が読める。

以前インドで買ってから読みかけのまま放置してたのだが、最近また読み進めているのが今日のタイトル、この本である。

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 『भोपाल बारह बजकर पाँच मिनट』
 (←写真は英語版のもの)
 著者:Dominique Lapierre、 Javier Moro
 出版:FULL CIRCLE Pub.Pvt.Ld.
 ISBN:81-7621-091-9
 価格:Rs.150 (※昨年自分が購入した時の価格)

同じ出版社から同じ装丁で販売されているヒンディー語版/英語版の2種類が書店に置いてあったので、どちらにするか暫くアレコレ考えて迷った。結局はヒンディー語の学習のためにとヒンディー語版を購入した。
(あと価格が英語版よりRs.100 だけ安かったのと、本文中に出てくるインドの地名や人名などがそのまま載っている点が調べ物にも良いかと・・・。)

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『ボーパール 午前零時五分 上・下』

(訳:長谷泰、河出書房新社)
 
この本は日本語にも訳されて出版されていて、先にそちらの方を知っていて読みたかったのだが、いかんせんハードカバーで値が張るうえに2巻もあるので敬遠してしまっていた。
忘れた頃にインドの書店でちょうど目に留まってよかった。


ちなみに著者の1人、Dominique Lapierre は『The City of Joy』の著者でもある。
コルカタ (思わず“凝る肩”と打ってしまう…、あのCMの続編またやらないかな~) を舞台に、農村から都会のスラムに移り住んだリキシャー引きとその家族、そして仕事と人生に嫌気が差しインドを放浪するアメリカ人医師との友情の話である。
映画ではインドの名優オーム・プリー(ओम पुरी)がリキシャー引き役を演じている。(映画中ずっと、どこでも、誰とでも、スラムの住民が普通に英語で会話している点が個人的にかな~り気になってストーリーに感情移入できなかったが・・・)

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ついでに・・・

フランス語版
(というかこれが原著なのかな?)

欧米版元の英語版
(インド版元もこれの装丁を真似しとるのね)




肝心の内容については未だ1/3程度、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)社の工場が建設される段階のところまでしか読んでいないので詳しく言えないが、とにかく興味深い内容である。

オリッサの農村で旱魃によって一家心中の危機にあったが、鉄道建設の仕事に一縷の希望を託してボーパールに流れ着いてきた部族民の家族を中心に、後に大災害に巻き込まれる事になるボーパールの市井の人々、特にユニオン・カーバイドの工場付近にあったスラムの様々な住民に焦点が当てられる。
それとほぼ交互に平行して、アメリカでの同じような化学プラントの状況、農薬の開発者、ユニオン・カーバイド社のアメリカ人役員・インド人の現地社員などに焦点が当てられ、刻々と小さな偶然と必然の積み重ねが大災害に帰結していく様子が淡々と描写されている。


この災害は1984年12月の2日~3日にかけての真夜中に起きた。
昨年12月で20年の節目を迎えたが、まだ被害者への補償も十分になされていないらしい。
旅行したときにはそんな影響は微塵も感じなかったが、それだけ忘れ去られてしまいがちな普段目立たぬところで被害者の人々は苦しんでいるのだろう。
※BBCでは特別番組《One Night in Bhopal》 (←Real Playerで視聴可)を放送したり、そのためにニュースページで特集を組んでいるので、関心があるのならばそちらを参考に。
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by ek-japani | 2005-04-20 06:27 | 書籍


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