반두비 বান্ধবী
最近レンタルDVDでこんな韓国映画を観ました。
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原題:バンドゥビ 반두비/Bandhobi/বান্ধবী (2009年 韓国)


出稼ぎバングラデシュ人労働者の青年カリムと韓国人の女子高生ミンソがひょんなことから出会い、お互いがそれぞれ抱える不安や寂しさを埋めあうように惹かれあいながら、友情とも恋愛ともつかない関係を深めていくというストーリーです。


国民所得増加や生活物価上昇、社会の高学歴化などにともない発生する低賃金単純労働力の不足。日本も80年代半ばのバブル期以降に外国人労働者の大量流入という形で穴埋めがなされ、これらの人々の存在が社会において顕在化しましたが、お隣の韓国でも外国人労働力に頼らざる得ない状況は同じようです。とくに、かつての日本の状況と同じように、近年まで相互ビザ免除協定があったために南アジア諸国からの出稼ぎ移民ではバングラデシュ出身者が多いようです。


計画倒産した前雇い先の賃金不払いや、ビザ失効後に以前よりも低賃金で再雇用するなどの経済的搾取のほか、バスの座席や釣銭受け渡しの際の接触忌避など、バングラデシュ人の青年が日常で遭遇するそこはかとない差別的待遇も描写されてたのが印象的です。

また、シングルマザーの母親と団地で暮らす主人公の少女の閉塞感も身に迫ってくるものがあります。とくに、帰宅すると母親がヒモ同然な無職の恋人を家に連れ込んでるとか、自室に逃げ込んでも声が壁から漏れ聞こえてくるとか、とくに多感で潔癖な時期の少女にとって耐え難いものがあると思います。
また、学校の友人と表面上付き合いを合わせてても、夏休みの英会話学校に同じように通うことも家の経済事情から容易ではなく、そのために結局年齢を偽って風俗のアルバイトまで始めるのですが、その店で「他にもたくさんの女の子が留学資金をためて外国へ出て行った」というような話も語られるのが衝撃的でした。


このように主人公二人を通じて様々な社会状況も断片的に描かれますが、その点はあくまで二人が接近する背景としての描写程度にとどまり、批判的色合いはそれほど前面には押し出されていません。
ただし、IMF金融危機以降に増大した所得層の二極分化や非正規雇用増大による雇用不安など、現在好調な輸出型経済の陰で蔓延する低所得層・若年層を中心とした韓国社会の鬱屈した空気が劇中のそこかしこから漂ってくる感じがしました。


あと、しいていえば主人公の「途上国出身者」や「ムスリム」といった他者性が、ところどころで自社会批判のための都合のいい材料として用いられているような印象が無くもないのですが、そのような異質な他者との出会いや互いの差異を越えた心の交流を通じて、いかに主人公の少女がこれまでに内面化してきた価値観を相対化し、新たな自分の人生を歩みだしていくのかという点がストーリーの核心だと思うので、とくに気になるほどの欠点というわけではなかったです。


ちなみに、昨年末から各地で映画祭上映された時はタイトルが「ソウルのバングラデシュ人」だったらしいので、DVDリリースにともなう邦訳改題は正解だったと思います。(DVDジャケの「何でも出来る少女と何も出来ない男が友達になる!」のあおりは全く意味不明で不要だけど・・・)。
ただ、「バンドゥビ」って、「ボンドゥ বন্ধু」の女性名詞型?(ベンガル語に文法性は無いのですが、便宜的に)だから、「僕たちは」というように男女の友人同士について用いるのは元のベンガル語の語義からしてOKなんでしょうかね。
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by ek-japani | 2011-08-28 14:21 | 映画


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