正書法が気になる・・・
たま~にインド人のヒンディー語マニア&ブログマニアなブロガー達のヒンディー語ブログを覗いたりするのだけど、そのマニアな世界に最近1人ネパールの人が加わったようだ。

その人はヒンディー語を学校で習ってきたわけでないので、ヒンディー語であっても文章の綴りかたにネパール語の影響が顕著に出ている。現在連邦政府の公用語に採用されているヒンディー語正書法とネパール語で採用されている表記の仕方の違いが、それを読んでいるといくつか気になってくる。(ついでに昔少しだけやったネパール語の授業も思い出す・・・。)

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まず最も気になるのが・・・
■鼻子音だけの音(日本語での「ん」に相当?)の表記には、鼻子音記号(ं)でなく半子音字を用いる、という特徴である。そういう表記の仕方を選ぶ人もけっこ~いるが、出版メディアなどを中心とする最近のヒンディー語表記法の傾向としては、基本的に鼻子音記号を使う事がほとんどである。
(個人的な感想だが、鼻音が半子音字で結合させて書いてあると少し古臭く見えてくる。しかも紙媒体で粗雑な印刷だと文字がつぶれて読みづらいことが多い。)
例:आन्दोलन, महाराजगञ्ज, हास्यव्यङ्ग्य

もう一つアレッと思うのが・・・
■外来語の[V]の音を表記するのに、半母音[व]ではなく両唇破裂音の有声帯気音[भ] を用いる事である。何でなのか少し謎だけど。
例:फेस्टिभल, एभरेस्ट

もう訂正したのか文章中には現在あまり見当たらないけど・・・
■後置詞を前の単語と繋げて表記する、事もたまにあった。
例:पुत्रोंको
ヒンディー語でも後置詞の前に代名詞が来る場合だけ繋げて表記するが、(たしか?)ネパール語では区別なく普通名詞でも繋げて表記するからなのか。

※以下の特徴は正書法の違いというよりも、ネパール語の音韻構造の影響によると思う。
・長母音のはずが短母音に
例:हुं, लुँ, जुलुस, सिखना
・半母音[व]のはずが両唇破裂音の無声無気音[ब]に
例:सोमबार
・摩擦音の口蓋音[श]のはずが歯音[स]に
例:कोसिस, सुरु

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そういえばウルドゥー語を読み始めた時もヒンディー語の正書法と違う点がいくつかあって、それが気になった。

例えば前述の代名詞+後置詞の場合でも、基本的には途中で区切って表記するのが現在は一般的なようだ。

もう一つすご~く気になった例が、動詞の未来形の表記。
自分がヒンディー語を学習した時は、先に動詞未来形=“動詞語幹+未来形の語尾”であると習い、その後で未来形の語尾《- गा, - गी, - गे》を外した形が不確定未来形だと習った。
しかしウルドゥー語では未来形の語尾《گے، - گی، - گا - 》 を区切って書くので、動詞未来形=《不確定未来形+未来形(=確定or意思)の語尾》というふうに見えてくる。
※ちなみにアラビア文字で表記するのと同じように離して書く人が多いので、たとえローマナイズされていても動詞未来形のところでウルドゥー語だなぁとしみじみ思うことが多い。

そういえば2人称代名詞‘आप / آپ ’ に対応する依頼形の語尾《- इएगा / ‎ئےگا -》 の構造も、命令形の語尾《- इए / ‎ئے -》 に (対応する代名詞は複数にも関わらず男性・単数の)未来形語尾《- गा / گا -》 と同じもの(なのかな?)が付け加わえられた形だ。
いまさら気がついた感じだが、何か関係があるのかなぁ・・・気になる。


※とりあえず文法用語は差し当たり手元にあった『エクスプレス ヒンディー語』(白水社)に準拠。
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by ek-japani | 2005-06-03 02:39 | 言語


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