東ハトの新作スナック 『ガラムマサラ』
月曜日にコンビニでこんなのを発見した・・・。
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熱く絡みあう伝説のスパイシースナック

ガラムマサラ

※個人的には“ガラムマサーラー गरम मसाला گرم مصالح ” と書きたい。


日本で97年夏に渋谷のシネマライズで公開(高校生の時見に行ったら、すんごく館内混んでて床で座って見た記憶が・・・)され、大ヒットを飛ばしたタミル語映画『Muthu முத்து』;邦題『ムトゥ 踊るマハラジャ』。
この映画とのコラボレーションという事もあってパッケージもこんならしい。
やはりあれが日本人に残したインパクトはまだまだ大きいのか、こんなお菓子にまでなるとは・・・。

割と1袋が小さ目のパッケージなのもあって、値段を見ると100円くらいで買える。
ふと気が付くとレジまで持っていっていた・・・。
※あとで調べたらその日に販売開始したばかりの新商品だったらしい。

真ん中の写真もさることながら、袋の上下の端には最近よく見かける、デーヴァナーガリー देवनागरी 文字風にシローレーカー शिरोरेखा 付きのフォントで“GARAM MASALA”と書いてある。

裏面に記載されている原材料表示を見ると、長々と本当にたくさんの香辛料類が記載されている。
(以下の商品概要は東ハトのHPより)
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<商品概要>
 ◆ガラムマサラ

○名称: スナック菓子

○商品原料: 澱粉、植物油脂、小麦粉、トレハロース、ポークペースト、食塩、コショウ、クミン、ヨーグルト、砂糖、オニオンパウダー、粉末ソース、ブドウ糖、デキストリン、乳糖、トウモロコシ、メース、ガーリック、蛋白加水分解物、チキンパウダー、キャロットエキスパウダー、コリアンダー、ウコン、トウガラシ、クローブ、チキンエキスパウダー、カルダモン、オニオンエキスパウダー、酵母エキスパウダー、キャベツパウダー、シナモン、メッチ、フェンネル、パプリカ、粉末醤油、ナツメグ、キャラウェイ、オールスパイス、ローレル、ジンジャー、脱脂粉乳、アニス、陳皮、スターアニス、セージ、山椒、タイム、ディール、ココア、サボリ、マジョラム、オレガノ、セロリー、大豆、バジル、タラゴン、マスタード、ローズマリー、乳化剤、調味料(アミノ酸等)、香料、キシロース、香辛料抽出物、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、

○栄養分析: たんぱく質 1.9g   炭水化物 39.4g
         脂質 10.3g  ナトリウム 723.8mg(食塩相当量 1.9g)
         (1袋当りエネルギー 約258.3kcal)

○賞味期限: 製造日より180日

○価格: オープン価格<予想小売価格100円前後>

○内容量: 55g
       パッケージサイズ 195×140×30
       ケース入数 12×2入り

○発売日: 平成17年7月11日(全国CVS先行)

○発売地域: 全国

○商品特徴: インド伝来のミックススパイス「ガラムマサラ」を使った、スパイシースナック。
         マサラ・ムービー「ムトゥ踊るマハラジャ」とのコラボで、
         印象的なパッケージ が実現しました。

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最初は記載されている香辛料の種類(別のとこには42種類とある。)に圧倒されるけど、よくよく名前を見るとインド料理ではあまりお目にかからないようなスパイス(タイム、マジョラム、オレガノ、バジル、ローズマリーなど)もちらほらと。

食べてみるとなかなか後を引く味で、唐辛子 मिर्च の鋭い辛さではなくクミン ज़ीरा やコリアンダー धनिया 、胡椒 काली मिर्च とかの辛さがバランス良く漂っている。(あんまり好きな言い方でもないけど、こういうの好きな人が「スパイシー」とか「マサラ風味」と形容しそうな感じの味。)ビールのつまみとかにいいかも。

既にしばらくハマりそうな気配である・・・。
(普段はスナック菓子なんてあまり食べないんだが・・・。)


でも・・・気になるのが上に抜粋した商品原料のリスト中、傍線をつけた“ポークペースト”と“チキンパウダー”の記述。
まぁ純粋不殺生ヴェジ शुद्ध शाकाहारी 仕様ではない(“オニオンパウダー”と“ガーリック”など根菜が含まれている)のはこの際しょうがないとしても、せっかく植物油を使っているのだから完全にヴェジ仕様を目指したらもっと面白かっただろうに。(最低限“ビーフペースト”とかじゃないくらいの配慮はしてあるのだろうが。)

c0072728_614517.jpg特に“ポークペースト”はちょっと・・・、具体的にどんなモノなのか判らないが豚なのは明らかだろう。菜食だろうがハラールだろうが、異国の地でもきちっと守る人はしっかり気にして避けるし、そうでもない人は最悪知らなかったふりして気にせず食べてしまうのかも知れんけど・・・、日本在住の南アジア系の人(特にムスリム)がもしも間違って買ってしまい、さらには苦情が来たりとかの事態は起こらんでしょうか。

それとも商品の包装も味付けも在住南アジア系の人々には全然アピールせず、みんなハラール食品店で売ってる“BIKAJI”のナムキーン नमकीन نمکین (写真;右→)とかの方がやはり口に合うからと、まったく誰も買わんだろうか・・・。


しかし卒論を書いた時に担当の先生にも少し指摘された事だったが、日本人の消費者向けに翻訳・解釈され作り出された「エスニック」商品がニセモノで、ハラール食品店で輸入販売され日本に居留している「文化ネイティヴ」によって消費される「エスニック」商品だけがホンモノ、とかいう事を言いたいわけではない。 

ただ日本で「エスニック」なイメージを付加価値にして様々な商品が開発・販売されるとしても、実際にその中で「エスニック」とされる地域から日本に在住している人々はその商品のために想定される消費主体から排除され、一方的なイメージだけが日本人の購買層によって消費されている現状がある。(もちろん日本だけに限った話ではないが。)
所詮は日本に滞在する「外国人」が最近増えているといっても、依然として労働力としてのみ見られているだけで、消費の主体としてはまだまだ日本の経済からは認識されていないのだろう。

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※最近こういう本を読んでいるので、こんなことを考えてみたわけで・・・。

 『Shopping for Identity』 Marilyn Halter 著

移民の消費動態を出身コミュニティー別に調査するマーケティングがアメリカでは本格的に’70代頃から盛んに行われているらしい。
日本もそういう時代がくるのだろうか・・・。

こういう商品が出るのは個人的にインド・マニア心がくすぐられるようで楽しいのだが、同時に少しさめた感じで見ると、あまりにコテコテな、一般の日本人がイメージするような「これぞインド~!!」というのモノが商品化され、イメージが再生産される事に対してあれこれ考えてしまう。(この商品みたく確信犯的に「面白ければまぁ多少の誇張は許して」みたいな雰囲気でも、何か気になってしまう・・・。)


・・・とはいえ、この夏のインド・マニアな人々の話題をさらう事間違いなし、と勝手に断言。
この記事を読み終わったら即コンビニへ行き、脇目も振らずにスナックの棚を確認だ!!
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by ek-japani | 2005-07-14 07:25 |


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