ヒンドゥーなのにイスラーム過激派???
c0072728_3301729.jpgだ~いぶ以前の記事になるが、2006年1月25日の『India Today』になかなか興味深い話があったので紹介しておこうかと・・・。


“अब हिंदू भी बने जेहादी”

[今やヒンドゥーもイスラーム過激派に]


ここ数年カシュミールの一部地域で、ヒンドゥー教徒でも「ジハーディー」に加わる若者が続出しているらしい。
(上は『India Today』HP上で公開されている原文記事へのリンク、目を通して置きたい人はどうぞ。しかし、表示されるのに時間かかる場合あり&特殊フォント使用なので全てのPC環境でもOKかは謎・・・。)


「ジハーディー」とは、日本のメディアでも最近有名な「ジハード」を「非イスラーム教徒に対する闘争」と解釈し、それを自らの活動理念に掲げている武装組織のことである。近年ヒンディー語の活字メディアで見出しなどによく使用されるようだが、ニュアンスとしては「テロリスト आतंकवादी」や「イスラーム過激派 इस्लामी चरमपंथी」とかとほぼ同じ意味で使われている感じがする。(なので、上では「イスラーム過激派」と訳した。名称としては議論の余地があるところだろうけど、とりあえず。)
ちなみに、デーヴァナーガリーの綴り的には「“ジェー”ハーディー जेहादी 」だが、元のアラビア語が「ジハード جهاد」なんだから“ジ”じゃダメなのかな??という方針で、こうゆう表記を採用。


このような現象が起きているのは、カシュミール渓谷を平野部のジャンムーと隔てるピール・パンジャール पीर पंजाल 山脈南側の3地区(ドーダー डोडा、ウダムプル उधमपुर、ラージャオリー राजौरी)に特有の現象らしい。これらの地区にはヒンドゥーとムスリムが同程度の人口比率で居住しているらしい。

この記事では、実際に組織に加わっていた(もしくは、現在も組織にいる)ヒンドゥーの青年のうち、本人もしくは家族などの証言から何人かのケースの個別事情を説明し、そこからこの現象全体の背景を分析している。

それぞれ紹介されている事例には共通する点もいくつかあり、そこから導き出せるこの現象の背景にある最も直接的な原因としてはカシュミールの治安悪化による地域経済停滞が大きいようだ。その中で貧困&失業状態を余儀なくされている若者がテロ組織の格好のリクルート対象になる状況は想像に難くないが、ヒンドゥーの若者にとっても生活の糧を得るための「就職先」としてイスラーム過激派組織に参加するケースがあるという話にはかな~り驚く・・・。(まぁ他にも「誘拐されて」とか個別のケースでまた違う理由もあるようだが。)

この記事は限られた一部の地域の事例かもしれないが、カシュミールにおける複雑な状況の一面であることには違いない。
単純化された「異なる宗教間の対立」という図式と、それを利用する政治的な思惑に対して疑問を抱く人は少なく無いかもしれない。しかし、仮にそのような考えを持っていたとしても、カシュミールの「イスラーム過激派」に所属しているのは(ムスリム全体のうち「ごく僅かな一部」のながらも)当然の事として「ムスリム」である、と気付かぬうちに両者の境界を不可分のものとして想定してしまうのではないだろうか。自分もその例外では無く、最初見出しが目に入った時は軽く常識が覆された印象を受けた。


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『India Today』ネタでもう一つ、毎年インドで最も影響力のある50人を雑誌編集部が選び、誌面で特集・発表しているのだが、先週届いた号にはまさに今年の特選50人の特集記事が載ってた。

多くは有名な財閥トップ・企業経営者などが名を連ね、その次に政治家や文化人が登場する。
そのなかに映画界の大物トップ俳優も毎年何人かランク・インしているのだが、今年は上位から順に以下の4人が選ばれていた。
 ・アミターブ・バッチャン अमिताभ बच्चन 64歳 (4位)
 ・シャールク・カーン शारुख खान 40歳 (22位)
 ・ラジニーカーント रजनीकांत 57歳 (29位)
 ・アーミル・カーンआमिर खान 40歳 (36位)

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特に自分としては久しぶりに見たラジニーカーント ரஜினிகாந்த் の写真が、少し疲れ気味&老けた感じでビックリ。こころなしか髪の毛が少し薄くなってるのも目に付いたけど、もう年が年だし、これはこれでジャック・ニコルソンみたいにシブイ感じで良いかも。

記事の一部に書いてあるのだが、
“पसंदीदा वाहन: सफेद फिएट कार, जो उन्होंने '70 के दशक में पहली कमाई से खरीदी थी.”
[好きな乗り物:白のフィヤット車、70年代に(映画俳優として)最初の稼ぎで買ったやつ]
という部分に人間性を垣間見た気がする。
なんかいいな、ラジニ。
別にファンだったわけでもないんだが、なんかそう思った。


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c0072728_1474738.jpg3月28日追記:昨日届いた号にラジニーカーントの娘さんの写真が載ってたので、ついでに紹介。

右の写真の次女サウンダルヤ सौंदर्य さん(22歳)はシドニーの大学でアート&グラフィックスの学位を得て帰国、女優の道には進まずに現在はアニメーション制作の仕事に携わっているらしい。
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by ek-japani | 2006-03-25 04:09 | ニュースより


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