ਆਵੇਂਗੀ ਜਾਂ ਨਹੀਂ
ラッビー・シェールギルの最新作『Avengi Ja Nahin ਆਵੇਂਗੀ ਜਾਂ ਨਹੀਂ』をお土産に(というかリクエストして買ってきて)貰いました。
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いやー、やっぱいいっすねー。映画ソングとか手がけるよりこっちのほうが全然いいっすよ。アルバム収録の全9曲中、最初の7曲がパンジャービー語、最後の2曲がそれぞれヒンディー語と英語の歌詞という構成。このアルバムについては、すでにこちらがいろいろと詳しく書いてらっしゃるので、以下自分の好き勝手な感想。




アルバムのタイトル曲「Avengi Ja Nahin」も淡々とした曲調で、出だしの部分のライ・クーダーを思わせるフォーキーな音が好きなんですけど、いかんせんビデオクリップのほうは発売先行プロモ用としてあまりパッとしない出来ですな。



まぁ、いいんですが、前作の「Bulla Ki Jaana」のビデオクリップは映像が音声に負けないすばらしい作品だったので、それと比べてしまうとやはり見劣りします。





・・・と勝手に思ってたら、ヒンディー語曲「Bilqis(Jinhe Naaz Hai) बिलक़ीस(जिन्हें नाज़ है)」のビデオがなかなか良いじゃないっすか。

この曲は、それぞれ不正に立ち向かった4名の一般市民へのオマージュの形をとった、汚職贈賄やコミュナル暴動などの社会問題に対するプロテストソングとなっています。また、国歌「ジャナ・ガナ・マナ」のフレーズがギターソロで入ったり、サビ部分の歌詞は映画『Pyaasa प्यासा』のこの歌から引用したりと、過去や同時代へのリスペクトを織り込みつつ今日的な形のナショナリズムを静かに鼓舞するような雰囲気に仕上がっています。



後半で声の調子を一転させて「ウンニースンニースンニースン・・・」と叫ぶところがいいっすねー。それまで淡々と歌われる、何だか話の筋が見えてこない歌詞を追っていた耳には、突如エモーショナルな歌声で繰り返されるこの単純な「19、19、19・・・」のフレーズがやたらと印象に残りました。

あと歌詞のなかで「dujey」「itno」「anna」「mazha nau aahe」というふうに、ところどころでヒンディー語以外のエッセンスを入れて各人物の地方色を出してるのが、遊び心あっておもしろいっすね。

このビデオクリップの映像がどのように歌詞と連動しているのか理解しやすいように、いちおうな感じで抄訳してみました。あと、歌詞の字面の意味だけではわかり難い部分がやはり多いので、言及されている4人についてもリンク貼っときました。

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私の名はビルキース・ヤアクーブ・ラスール
私がしてしまったただ一つの間違いは
あの男たちがラーマ神を探していたのに
道の行く手に居合わせてしまったこと

最初に尋ねられた時も、私は「何も知らない」と言ったのに
次に尋ねられた時も、私の答えは変わらないままだったのに
なのに多くの人が同じ質問ばかり、もう私のほうからこう聞き返したいわ

この国に誇りをもつ人はどこにいたの
誇りをもつ人びとは今どこにいるの

私の名前はサッティエーンドラ・ドゥベー
言うべきことは既に言い尽くした
もはや地面に倒れ伏す我が身
一発の銃弾をこの胸に

あの事について手紙を書いた、ただそれだけの過ち
真実なんて誰もが噂していたというのに
でも、ここじゃ有害なものになってしまうのさ

この国に誇りをもつ人はどこにいたのだ
誇りをもつ人びとは今どこにいるのだ

私はマンジュナートのダンナとよばれているが
うち捨てられてるのを見かけたんだ、人びとの良心の亡骸を
道の途中、ラキームプル・キーリーで

理想が政治スローガンの中に埋もれ
盗人が王宮にはびこるところでは
正義の死などもはや色褪せたニュース

この国に誇りをもつ人はどこにいたのか
誇りをもつ人びとは今どこにいるのか

私の名はナヴリーン・クマール
6月19日、19箇所の刺し傷
19、19、19、19
19箇所の刺し傷

19、19、19、19
19、19、19、19
19、19、19、19
19箇所の刺し傷

村々を略奪するならするがよい、市場を開拓するならするがよい
ナーラーソーパーラーとヴィラールで
私たちから土地を奪うなら奪うがよい
私たちを地獄に送るなら送るがよい

この国に誇りをもつ人はどこにいた
誇りをもつ人びとは今どこにいる
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おまけ。

この動画にリンクしてたシャンカル・マハーデーヴァンの歌うこれも、同じように今日的なナショナリズム演出ですね。


冒頭 0'37"~あたり、リキシャーの中で渋滞に苛つき「I hate this country」と吐き捨てるオネーさん、正直で良いです。これぞインド版スイーツ(笑)の鑑ですね。
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by ek-japani | 2008-09-29 23:07 | 音楽


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