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“McArabia” が気になる
Koidelahore氏の『Lahore Diary』、6月25日の記事“シャワールマ”よりTB。

パーキスターンのマクドナルドでは《McArabia》なるメニューがあるらしい・・・。
(ところで「マクドナルド」を略して言う時に、関東で「マック」 / 関西で「マクド」、と違ってたりするみたいだけど、アレって境目はどこら辺なのだろうか・・・? )

上記の記事中の写真に写っている《McArabia》の包装を見ると、“بالخبز العربي =アラブのホブズ(パン)で” と書いてあるのが見える。

先週国際ブックフェアへ一緒に行ったアラビア語マニアの友人が以前カイロ القاهرة に長らくいたので、エジプトのマクドナルドにも《McArabia》があるか尋ねてみた。カイロにいた時に自分で食べた事は無いが、確かにメニューの中にあったそうだ。

もう1人、イスタンブル İstambul に行っていたトルコ語マニアの友人にも尋ねてみたが、本人曰く「まずくて高いだけ」のマクドナルドでは全く食事しなかったらしく不明。
(しかしトルコのマクドナルドの公式サイトで《MacTurco》という、同じような商品らしきモノを発見。)

やはり最初に中東地域のマクドナルドで開発・販売してみたらヒットしたからパーキスターンのマクドナルドでも、という流れなのだろうか。だとしたら、いつか日本のマクドナルドでも・・・?

しかし“100¥マック”路線のマクドナルドよりも、モスバーガー(内輪で言う時は必ず“モスバルガル मॉस बर्गर”!) のほうがエスニック・テイストをメニューの商品に取り入れているという点では進んでいると思うので、そのうち“モス・カバブサンド”な~んて感じの商品を発売しないだろうか。
最近あちこちでよく見かける“ドネルケバブ dönel kebap”屋台ワゴン(やはりこぞって真似し始めてるのか急速に数が増えてる気が・・・)のおかげで、けっこ~認知度は急激に上がってると思うので、全く可能性が無いわけではないかも。まぁ意外にも、日本でもう少しさらに知名度が低いと思しき“シャーワルマ شاورمة”のほうが元ネタとして紹介されるのも良いかもしれない。
(でもどちらにせよ考えてみると、強烈な視覚的インパクトを与える、あの回る肉の塊!が店頭にないとダメなのかな・・・。)

※何故モスバーガーが突然出てきたかというと、以前モスでバーガーを作ったりしていた事があったので・・・。ちなみに全く関係無いが・・・、毎年夏に発売する《ナンドッグ》のナーン नान نان 、縦でなく横向きにコロッケを挟むと冬発売の《フォッカッチャ》に不思議と名前が早変わり・・・これはいかに?


・・・何かハンバーガー・マニアっぽく思われそうだが、基本的には実際に食す事に関心があるわけではなくて(モスで働いてた時に毎回自分で作ってたので、今さら金を払って食べるというのも何かアレな感じだし・・・)、むしろ「文化のグロー‘カ’ル化」の一事例としてのファーストフードのメニューがいろいろと気になる・・・。

 * * * * * *
c0072728_805651.jpg実はこういう本をこないだ読んだのがきっかけ・・・

『マクドナルドはグローバルか』
― 東アジアのファーストフード


  編: ジェームズ・ワトソン
  訳: 前川啓治・竹内惠行・岡部曜子

グローバル化=アメリカ化だという主張において、“CocaCola”“Nike”と並んで槍玉によく挙げられるのが“McDonal’s”である。
たしかに店内の衛生基準やカウンター先払い方式、メニューの内容など、いろいろとフランチャイズ認可を出すアメリカのマクドナルドが各国マクドナルドの経営者に順守させる規則は多くあり、それが一見どこの国のマクドナルドでも同じ雰囲気の店で同じ味を提供する、というような規格化・画一化されたイメージを自他共に作り上げているのは事実である。(この本の文章中では《脱国籍性》と表現されている。)
またそれが新しくフランチャイズ展開した国で、現地の社会や人々の考え方に少なからず影響を与えてきたのも事実である。(店員のスマイル接客やセルフサービスのシステムへの適応など)

しかしその一方で、現在世界中にフランチャイズで展開しているマクドナルドは国・地域ごとに独立している企業であり、よってある程度の柔軟さで現地社会の習慣・独自の需要に対してメニューや店員の対応の仕方などを変化させ、自らの側からも出店先=ローカルの状況に適応させているという状況も存在する。(同じくこの本の中では《現地化》と表現されている。)
また仮に生産・提供する側が均質なモノを広めるにせよ、その均質なモノが持つ意味は消費する側の人々の立場(地域・階層・理念など)によって当然ながら千差万別である。なので「文化」が伝播する過程において均質化と同時に差異化も行われ、常に様々な「違い」が生産され続ける。
(例えば有名な話だが、同じマクドナルドでも日本では「格安のジャンクフード」で金の無い学生の溜まり場&そんなイメージだが、インドなどでは逆にある程度裕福な層が集まる割と高価な食事として存在している。)
 * * * * * *


上述の該当記事の中でKoidelahore氏はパキスタンのマクドナルドのメニュー展開に対して、
“・・・(※中略)・・・しかしシャワールマもいいが、やっぱりチキン・ロール・パラーターだ。マクドナルドも、ローカルなDesiメニューをもっと増やすべきだと思う。マック・ロールパラーターとか、どうだ。
との事である。
やはり現地の裕福な客層はあまりデーシー(देशी دیشی 、もしくはデースィー देसी دیسی ;「現地の、国産の」といった意味)志向なモノをマクドナルドには求めていないのか、それとも現地フランチャイズ企業の方針によるものなのか、気になる・・・。


ともあれパラーター पराठा پراٹھا のロールは自分も大好き(コルカタでハマった時はパニール・ティッカー・ロール पनीर तिक्का रोल を毎日・・・。)なので、この提案には個人的に首を横振りで大賛成!

c0072728_814529.jpg・・・ちなみに料理人の渡辺 玲氏も*“一時期本気で「ロール屋」の日本開業を考えたくらいハマった” そうだ。
確かに最近流行のワゴン屋台とかでやったらかな~り売れそうな気も・・・。もしも実際にあるとしたら、そっちの方がカレーの屋台よりか個人的には食べたい気がする。インド料理屋とかで出してるという話も聞いたことないし・・・。

*4月に発売された季刊『旅行人』春号:特集《アジア・カレー大全》で渡辺氏御自身が担当執筆なさった記事《インドカレー地図》;コルカタの項(29 p.)より
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by ek-japani | 2005-07-17 08:23 |
東ハトの新作スナック 『ガラムマサラ』
月曜日にコンビニでこんなのを発見した・・・。
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熱く絡みあう伝説のスパイシースナック

ガラムマサラ

※個人的には“ガラムマサーラー गरम मसाला گرم مصالح ” と書きたい。


日本で97年夏に渋谷のシネマライズで公開(高校生の時見に行ったら、すんごく館内混んでて床で座って見た記憶が・・・)され、大ヒットを飛ばしたタミル語映画『Muthu முத்து』;邦題『ムトゥ 踊るマハラジャ』。
この映画とのコラボレーションという事もあってパッケージもこんならしい。
やはりあれが日本人に残したインパクトはまだまだ大きいのか、こんなお菓子にまでなるとは・・・。

割と1袋が小さ目のパッケージなのもあって、値段を見ると100円くらいで買える。
ふと気が付くとレジまで持っていっていた・・・。
※あとで調べたらその日に販売開始したばかりの新商品だったらしい。

真ん中の写真もさることながら、袋の上下の端には最近よく見かける、デーヴァナーガリー देवनागरी 文字風にシローレーカー शिरोरेखा 付きのフォントで“GARAM MASALA”と書いてある。

裏面に記載されている原材料表示を見ると、長々と本当にたくさんの香辛料類が記載されている。
(以下の商品概要は東ハトのHPより)
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<商品概要>
 ◆ガラムマサラ

○名称: スナック菓子

○商品原料: 澱粉、植物油脂、小麦粉、トレハロース、ポークペースト、食塩、コショウ、クミン、ヨーグルト、砂糖、オニオンパウダー、粉末ソース、ブドウ糖、デキストリン、乳糖、トウモロコシ、メース、ガーリック、蛋白加水分解物、チキンパウダー、キャロットエキスパウダー、コリアンダー、ウコン、トウガラシ、クローブ、チキンエキスパウダー、カルダモン、オニオンエキスパウダー、酵母エキスパウダー、キャベツパウダー、シナモン、メッチ、フェンネル、パプリカ、粉末醤油、ナツメグ、キャラウェイ、オールスパイス、ローレル、ジンジャー、脱脂粉乳、アニス、陳皮、スターアニス、セージ、山椒、タイム、ディール、ココア、サボリ、マジョラム、オレガノ、セロリー、大豆、バジル、タラゴン、マスタード、ローズマリー、乳化剤、調味料(アミノ酸等)、香料、キシロース、香辛料抽出物、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、

○栄養分析: たんぱく質 1.9g   炭水化物 39.4g
         脂質 10.3g  ナトリウム 723.8mg(食塩相当量 1.9g)
         (1袋当りエネルギー 約258.3kcal)

○賞味期限: 製造日より180日

○価格: オープン価格<予想小売価格100円前後>

○内容量: 55g
       パッケージサイズ 195×140×30
       ケース入数 12×2入り

○発売日: 平成17年7月11日(全国CVS先行)

○発売地域: 全国

○商品特徴: インド伝来のミックススパイス「ガラムマサラ」を使った、スパイシースナック。
         マサラ・ムービー「ムトゥ踊るマハラジャ」とのコラボで、
         印象的なパッケージ が実現しました。

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最初は記載されている香辛料の種類(別のとこには42種類とある。)に圧倒されるけど、よくよく名前を見るとインド料理ではあまりお目にかからないようなスパイス(タイム、マジョラム、オレガノ、バジル、ローズマリーなど)もちらほらと。

食べてみるとなかなか後を引く味で、唐辛子 मिर्च の鋭い辛さではなくクミン ज़ीरा やコリアンダー धनिया 、胡椒 काली मिर्च とかの辛さがバランス良く漂っている。(あんまり好きな言い方でもないけど、こういうの好きな人が「スパイシー」とか「マサラ風味」と形容しそうな感じの味。)ビールのつまみとかにいいかも。

既にしばらくハマりそうな気配である・・・。
(普段はスナック菓子なんてあまり食べないんだが・・・。)


でも・・・気になるのが上に抜粋した商品原料のリスト中、傍線をつけた“ポークペースト”と“チキンパウダー”の記述。
まぁ純粋不殺生ヴェジ शुद्ध शाकाहारी 仕様ではない(“オニオンパウダー”と“ガーリック”など根菜が含まれている)のはこの際しょうがないとしても、せっかく植物油を使っているのだから完全にヴェジ仕様を目指したらもっと面白かっただろうに。(最低限“ビーフペースト”とかじゃないくらいの配慮はしてあるのだろうが。)

c0072728_614517.jpg特に“ポークペースト”はちょっと・・・、具体的にどんなモノなのか判らないが豚なのは明らかだろう。菜食だろうがハラールだろうが、異国の地でもきちっと守る人はしっかり気にして避けるし、そうでもない人は最悪知らなかったふりして気にせず食べてしまうのかも知れんけど・・・、日本在住の南アジア系の人(特にムスリム)がもしも間違って買ってしまい、さらには苦情が来たりとかの事態は起こらんでしょうか。

それとも商品の包装も味付けも在住南アジア系の人々には全然アピールせず、みんなハラール食品店で売ってる“BIKAJI”のナムキーン नमकीन نمکین (写真;右→)とかの方がやはり口に合うからと、まったく誰も買わんだろうか・・・。


しかし卒論を書いた時に担当の先生にも少し指摘された事だったが、日本人の消費者向けに翻訳・解釈され作り出された「エスニック」商品がニセモノで、ハラール食品店で輸入販売され日本に居留している「文化ネイティヴ」によって消費される「エスニック」商品だけがホンモノ、とかいう事を言いたいわけではない。 

ただ日本で「エスニック」なイメージを付加価値にして様々な商品が開発・販売されるとしても、実際にその中で「エスニック」とされる地域から日本に在住している人々はその商品のために想定される消費主体から排除され、一方的なイメージだけが日本人の購買層によって消費されている現状がある。(もちろん日本だけに限った話ではないが。)
所詮は日本に滞在する「外国人」が最近増えているといっても、依然として労働力としてのみ見られているだけで、消費の主体としてはまだまだ日本の経済からは認識されていないのだろう。

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※最近こういう本を読んでいるので、こんなことを考えてみたわけで・・・。

 『Shopping for Identity』 Marilyn Halter 著

移民の消費動態を出身コミュニティー別に調査するマーケティングがアメリカでは本格的に’70代頃から盛んに行われているらしい。
日本もそういう時代がくるのだろうか・・・。

こういう商品が出るのは個人的にインド・マニア心がくすぐられるようで楽しいのだが、同時に少しさめた感じで見ると、あまりにコテコテな、一般の日本人がイメージするような「これぞインド~!!」というのモノが商品化され、イメージが再生産される事に対してあれこれ考えてしまう。(この商品みたく確信犯的に「面白ければまぁ多少の誇張は許して」みたいな雰囲気でも、何か気になってしまう・・・。)


・・・とはいえ、この夏のインド・マニアな人々の話題をさらう事間違いなし、と勝手に断言。
この記事を読み終わったら即コンビニへ行き、脇目も振らずにスナックの棚を確認だ!!
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by ek-japani | 2005-07-14 07:25 |
国際ブックフェア2005
昨日はアラビア語マニアの友人と一緒に、《国際ブックフェア2005》の会場まで本を買いあさりに行ってきた・・・。

今年も一番目当てのインドのブースはSTAR PUBLICATIONS (PVT) LTD.が出展していた。狭いスペースに本が展示されている棚の前を長々と占領し、我ながら迷惑な客だなぁと思いながらも、しっかり隅から隅まで漁りまわった。
ぱっと見た感じでは一昨年の国際ブックフェアの時よりも、扱ってる書籍の数・内容ともに充実していた。インドマニアから一般的な読書愛好家までの幅広い層の一般来場者が本を物色しに来るのだろうが、様々な来場者の関心に対して毎年の需要を元に計算された緻密な品揃えで今回のイベントに臨んでいる印象を受けた。

出展元はオールド・デリーでHindi Book Center を経営してる程なので、ヒンディー&ウルドゥーなどの書籍もたくさん出版しているのだが、やはり日本人の読者向けに展示販売していた7割位は英語書籍だった。だけど自社出版物に限定せずPenguin Book India など他社出版の本もいろいろ置いてあって、なかなか本マニアの心と財布にアピールしている。特に最近のブームを見越してか、スピリチュアル&ヨーガ योग 関連の書籍がかな~り多数占めてた。もちろん全体のあと残り3割では、ヒンディー語やウルドゥー語、サンスクリット語をはじめ色々な言葉の辞書や児童書(英語&ヒンディー)とかも毎年のマニア需要のためにマニア書籍を用意してくれていた。

ちなみに今回購入したのは・・・
 ・『Parineeta परिणीता』 :最近封切られた映画の原作小説(ベンガル語)の英語訳
 ・『The Sufi Shrine of AJMER』 :有名な聖者廟について英語での概説本
 ・『ウルドゥー語‐ヒンディー語辞書』 :全部デーヴァナーガリー表記
 ・『英語‐クルド語&クルド語‐英語辞書』 :クルド語はアラビア・ペルシア文字表記

計4冊で占めて¥4800だった。

自分の予想ではRs.○○○を見て計算してたので、最初ちょっとエッ!と思った。
しかしよく考えると、日本で販売するためには渡航費・宿泊費・食費や書籍の搬送費など諸経費がけっこー掛かってるんだろうし、まぁ~妥当なのかなとも。
(あとで購入した本のいくつかイギリスとかでの販売価格も見たら、普通に日本と変わらん位みたいだし。)

たまにインドズレした人とかが陥りやすい何でも値引き交渉癖やボッタクラレ疑心暗鬼のまま、やたらディスカウントを粘る一部来場者の対策なんだろうか、ブースの隅には既に「40% ディスカウント」と書いた張り紙も。(でもたしかにディスカウント前の販売元値が謎ではあるんだけど・・・。)


・・・次に訪れたのが隣にあった大使館出展のパーキスターンのブース。書籍の数は全然隣に比べ少ないながらも、けっこ~棚には大きめサイズの写真集とかがたくさん。

しかし何やら会場にいたペシャーワル پشاور 出身パシュトゥーン人 پٹھان の某ハーン خان 大使館員さんはたいそ~ヒマそうに。
写真集を見てる最中に隣でやたら話しかけてきたり、突然映画の替え歌(?)で “ピャ~レ~ ピャ~レ~ ジャーパーニー... / प्यारे प्यारे जापानी... / ...پیارے پیارے جاپانی♪ (愛しの 愛しの 日本人~...)” と日本好きをアピールされたり、ちょっと水飲んでくるから場所を見ててくれと言い残し本当に数分間消えたり・・・。面白いと言えばそうなんだが・・・何かアレな感じも・・・。

しばらくしてこのブースでは販売無し(置いてある風景写真集などは展示のみ)というのが判明して、やはりというか何ともビックリ&残念。
(展示用に置いてあった中では、中国の水墨画家がパーキスターン国内の風景や人物をモチーフにした画集とかけっこ~売れそうなのに・・・。)


他にも会場にはネパールやバングラーデーシュ、シュリー・ランカーもブースがすぐ近くにあったけど、時間も予算も尽きてしまったので覗く事すらも断念。
(でもイランとエジプトの出展ブースでは1冊づつおもしろそうな本を入手。)
・・・まぁまた来年にでも。
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by ek-japani | 2005-07-10 06:21 | 書籍